エンジン制御Engine control 

排ガスレポートに向けての仕様変更、当初エンジン制御にMoTeC M4を使用する予定でしたが、MoTeC M800に変更となりました。
これには理由があります。電源管理用のMoTeC PDM、カラー液晶メーターのMoTeC C127を使用することが決定し、M800ならこれらと配線2本(CAN)で情報をリンクできるからです。
簡単に説明すると、この3つがあれば、自動車の制御を全部できます。メーカーの試作車から少量生産のスーパーカーまで、数多くの実績がある上に、まさにそれを使える環境なのだから、使わない手はありません。

エンジンを制御しているM800とメーターを接続すると、エンジン回転や水温などを表示するインパネとして使用できます。M800とPDMを接続すると、水温が一定以上で電動ファンを回すなど、スイッチ操作不要の自動制御が可能です。また、PDMとメーターを接続すると、ウインカー点灯に連動して、ウインカーマーカーを表示させたり、ハイビーム、ハザードなどのマーカーも表示するので、街乗りでの実用性に加えて、車検をクリアすることも容易です。

実際のエンジン制御ですが、元々のエンジンには、メーターの水温計を動かすための水温センサーこそ付いていましたが、それ以外のセンサーは一切付いていません。エンジン制御をおこなうためには、最低限「水温」「吸気温」「インマニ圧力」「アクセル開度」「空燃比」「エンジン回転」の信号が必要なので、それぞれのセンサーを追加。本来は各気筒ごとにインジェクターと点火コイルが必要となるため、配線作業もそれなりに手間なのですが、今回はインジェクターを2本しか使っていない上に、点火コイルも1個だけ。すぐに配線作業は終わり、問題なくインジェクションでエンジンが掛かるようになりました。

純正の電気配線に関しては、全て撤去して新規にMade in Japanのミリタリースペック配線で引き直しました。古い配線は抵抗が凄かったようで、新品配線に交換しただけで驚くほどライトが明るくなりました。もちろん、セルも元気よく回るようになり、クルマが若返ったことが実感できます。
古い配線は、熱を持ったりショートしたりと、車両火災に直結するリスクがあります。わざわざ作ったインターセプターをアッサリ燃やすわけには行かないし、リスクがあると解っている部分だけに、真っ先に作業しました。

ちなみに、ライト類やワイパーなど、室内のスイッチは使用せず、すべて専用のキーパッドというボタンを使用することにしました。動画を参照してください。これを使えば、各スイッチの配線を引き直す手間がなくなるばかりか、壊れやすい旧車のスイッチ類を「触らずにそっとしておける」ので一石二鳥です。スイッチ部分も、古くなると接点不良やショートなどトラブルが発生しがちなので、転ばぬ先の杖です。

あ、書き忘れましたが、サイドマーカーとバック灯を追加しました。この時代のオーストラリア車にはバック灯が付いてないため、何か取り付ける必要があります。これは車検をクリアするために必要なのはもちろん、暗い場所でバックする際に必須です。
すでに日本でインターセプターを走らせている師匠達は、うまい位置に社外フォグランプを固定しています。ボディに穴を開けてしまうと、後々になって取り付け位置を変更したくなったときに困るので、ナンバープレートの下に取り付けました。

サイドマーカーは、フロントフェンダー付近に付ける、側面(斜め後方)から見えるウインカーです。これはボディに穴を開けて取り付けるしか無さそうですが、どうしても格好良くできる気がしません。そこで、TICと相談したうえで、フェンダー下部に暫定装着しました。もっと良い場所を思いつきましたが、今回は時間がなかったため、後で仕様変更する予定です。

さらに、制御と関係ない部分ですが、ラジエターをアルミ製に変更。電動ファンを2個取り付けるタイプなので、純正のカップリングファンは撤去。電動ファンは、M800で水温85度で回り、80度まで下がったら停止する設定にしました。元々入っていたクーラントは、クーラントなのかサビなのか判らない赤茶色の液体でしたが、何度か入れ替えている間に徐々に綺麗な色になってきました。すべて終わった頃に、一度洗浄剤でフラッシングしてみようと思います。