インターセプターを探すFind an Intorceptor 

ランボルギーニやフェラーリの限定車を探す方が簡単に思えてしまうほど、超希少車のインターセプター。どこにも売っていないなら、持っている人にお願いするのが一番です。
…一番なのは判っていますが、持っている人は「僕以上にインターセプターを愛している人」であって、売るつもりで持っているハズがありません。
しかし、日本国内に数台ある以上、売りに出される可能性はゼロではありません。

僕は職業柄、数多くの国産旧車を長年見てきました。多くのレストア作業や、多くの「常軌を逸する美しさ」の個体から、「あまりにも酷い」個体まで見ています。数十年という歴史を経た旧車は本当に千差万別で、「年式」「走行距離」「事故の有無」は無関係。仮に事故歴があったとしても、完璧に修復やレストアが施されているならば、無事故の放置車両よりも優れたコンディションであると考えます。

自動車は、ネジまで合わせれば数千~数万の部品の集合体です。ボロボロな個体は「数万の部品すべてがボロボロ」であり、放置されていた個体は「数万の部品すべてが放置されていた」と考えて接する必要があります。そして「40年前のクルマは、基本的に数万の部品すべてが40年経過している」のです。
つまり、どんなに綺麗に見えたところで、ボロいのを覚悟できなければ、旧車には手を出してはいけません。

ボロい旧車を完全レストアで新車のように修復する作業は、本当に長大です。外装を修復して、エンジンなどの機械類をオーバーホールしたところで、それは数万のパーツの一部がリフレッシュされただけです。新車のコンディションに復活したわけではありません。
純正部品が入手可能だったとしても、新車が販売されていた頃に製造された「40年間倉庫に置いてあった部品」ということもあります。
また、新品部品を大量に入手して、新車同様に蘇ったとしても、それは40年前の古いクルマであって、現代のスポーツカーとは違います。
何が言いたいかというと、なるべく良い個体を探すのは当然として、あらゆる修理を想定した予算を考える必要があるのです。

なかなか発見できない中、海外に目を向けると、アメリカやヨーロッパで販売されている個体がありました。しかし、当然ながらビックリ価格。40年落ちなので、何を抱えていても不思議ではありません。ごく一般的な中古車でも、「極短期間だけ綺麗に見える補修」や「極短期間だけオイル漏れが止まるケミカル」などが車輌の価値を高めるために使われることがあります。ましてやオンリーワンに近い希少な個体、売買時の価値を上げるためなら、あらゆる小細工が施されていると考えるべきです。
飾るだけなら良いかも知れませんが、僕はすべてをやり直すという前提があるため、どうしても「無駄に高い」と感じてしまいます。